店番の日常である。その実家近くにあるブラジル料理屋。ブッフェ形式で、平日は100グラム180円なので、たまに行く。
その店が、最近やたらと混むようになった。11時半開店で、母に店番を頼み、口開けで行き、20分と掛からずに帰ってくるのがパターンだ。
何たってタバコ屋はいつ何時に客が来るか解らないし、長い時間店番を頼むのも気が引ける。
その点、ブッフェ形式はすべてが出来上がっており、自分で盛るだけなので時間短縮にはもってこい。しかも大体は同じ料理が並んでいるので、脳内シュミレーションであれとこれと食べるかと行く前に決められるのでラクである。
それなのに、開店早々混雑しては、余計に時間が掛かる。しかも、個人客ではなく、会社員グループや小さな子供連れのママ友会的な団体。
数多い料理を悩みながら選ぶのも楽しみかもしれぬが、せっかちな性分としてはイライラする。
で、先立て、何故急に混みだしたかを知った。店がスマホ・アプリでクーポンを発行し、3度来店すると、何と100グラム100円になるという特典があるから。
確かに、その料金は信じ難い。総量500グラム食べても500円とは、恐れ入る。近くのランチ扱い店は800円程度が多く、それなら800グラムも食べられるということだが、通常、そんなには食えないだろ。しかも、総じて料理のレベルも高い。そりゃ、混むわな。
ところが、それが自分には大問題なのである。何せ、スマホを持っていない。店長に尋くとスマホかタブレットのみですと冷たい返事。どっちも持ってないし。
しかも時代に背を向けるのが生きる喜びの自分としては、俗にいう「ガラケー」携帯が壊れない限り変えるつもりはない。
しかし、グラム100円はとても魅力的である。かといって、そのために使える携帯を変えるのも魂を売るようで嫌。
何だか胸焼けして来たぞ。