東京も梅雨に入った。
開業したばかりのスカイツリーも上部が雲に隠れる日が続く。
そんな中、こちらの心も雨模様だ。興味ない人には、何ら関係ないことだが、「牛の生レバー」が食べられなくなる日が近付いてきた。
連日、テレビ報道がなされているが、興味深いのは「レバ刺し=焼肉屋」という発想での、客へのインタビューである。
確かに一般的イメージは、そうなのだろう。だが、個人的には、焼肉屋では食べない。そもそも設定価格が高いと思うからだ。しかも、ひどいところは新鮮さに欠ける。それでも、食中毒を出さなかったのは奇跡というか、運が良かったに過ぎないのか。
なので、食べる店は焼肉屋ではない場所。二軒ある内、一軒は『内緒で』が通じるか。そんな淡い希望を持っているが、それは夢だろうな。
何故なら、ネットなりで情報収集し、来店するとそれだけを注文し、携帯等で写真を撮り、すぐさまソーシャル・ネットワークにアップする人間がかなりいるからだ。
本人たちに悪気はない。だからこそ厄介だ。
自分の行く一軒の店は、『今どき珍しい』と好感的にブログにアップされた翌日、保健所関係らしき人がやって来たという。まだ法律施行前だから問題はないが、それでも既にチェック体制に入っているということだろう。
来月以降に提供すれば、何度か指導の末、スケーブゴートとして血祭りに上がるのか。
成り上がりたくてしょうがなかった人間が安値優先とばかりに安全確認など運に任せて死者を出した「ユッケ騒動」からの派生。今度は悪気のない人間が、単純発想でネットにアップし、決定打となる。
そう考えれば、もう一軒が『撮影禁止』という看板を掲げたのも頷ける。でも、その店でも、もう食べられなくなる。
嫌な時代だ。