余談雑談 2011年10月22日

タイで進行中の大洪水や、長く君臨していた独裁者が殺害された映像が流れたりと、世界が劇変中。

日本でも、ほんの数ヶ月前に大震災があり、いまだに苦境のまま虐げられている人もいる。

だが、自分のような一個人では、どうしようもない。一方、自分の心に穴が開くことが。特段、世界を震撼させることではなく、地元の贔屓店が、また閉店しただけ。

少し前に、ここでも書いたが、老いた親父さんが、ひとりで切り盛りしていた「もつ焼き屋」である。その時から、妙に気になり、何度か店の前まで行ったが、暖簾が掛ることは一度もなかった。

二年近く前、一律50円値上がりし、且つ、開店時間が徐々に遅れて行き、夕方5時には飲みたいという、単なるワガママな自分としては、別な更に安い店に足が向く機会が増えていた。

二ヶ月前も、実に渋い地元のバーを冷やかしに行ったら、いきなり更地になっていて驚いたばかりである。

時代は流れる。何十年と頑張ってきたが、後継者がいなければ、自ずと限界がある。それ以上に、懐具合の急降下にこじ付けて、足を向けなくなったこちらにこそ、問題があるのか。

自分が住むのは世界的に有名な下町の観光地であるが、古くから当たり前のように商売をしていた店が、飲食店に限らず、減り続ける。

増えるのは大手のチェーン店か、新しい風を吹き込もうと、古い店を居抜きで「老舗的和モダン」として打ち出す新参者の若者の店。ニーズがあり、ガッツがあれば、それはそれで良いのだろう。

しかし、メインの駅前は近郊のどこにでもある没個性的雰囲気になり、地域自体が巨大なテーマ・パークのようである。かといって、徹底的に訓練されたキャストやスタッフいるわけでなく、様々な人間が、そこで居住している。

今年は何だか、妙な秋風が吹いていると感じる。

尤も、それらが主流なのさ、悩んでもしょうがないと思ったら、また、妙な秋風が、ポカンと空いた心を吹き抜けた。

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