現在、入院中である。
今までと同じ病院で、これで4度目だ。尤も、今回が最後だと思ってはいるが。
先ず、生活習慣病改善のため、骨折時とは違う病棟へ、一週間ほど入ることになった。ここはいわゆる「内科」であり、今までの病室とは大いに違い驚いた。
大部屋に8人が入って満床だが、常に仕切りカーテンが閉められ、患者同士の会話もない。確かに、骨折のように、肩なり足を見て、お互いに大変ですなというような、見てすぐに解る部位でもない。患者も、内臓のどこかどう悪いかと解らず心配なのだろう。
こちらは食事療法と注射がメインなので至って元気であり、逆に、何だか申し訳ない。しかも、幸いなことに入院時に計った数値は思いの他、悪化しておらずホッとした。
更に、流石に病院である。みるみる体重も落ち、あっという間にダイエットができる。それ以後も、日々何度も計測される測定値がどんどん下がって安定して行き、手術には何の問題もないだろうと太鼓判を押された。
先ず、自分を褒めよう。暴飲暴食を控えると、あっという間に改善なされる体質を持っていることを。
だが、若き担当医は、何かしらアドバイスをということで、「健康増進」云々とやらの禁煙の話を持出した。他の喫煙患者も同じことを言われている。健康に深刻な害を及ぼす可能性が高いとは理解出来る。
しかし、こちらの稼業が「タバコ屋」であり、未だに『合法ビジネス』であり、間違いなく「健康増進」云々で、売上は減少の一途を辿っているが、年老いた母と、それで生計を立てている、と。医師の言う通りに、ただちに全員が禁煙したら、入院費も払えない。
以後、医師も看護師も、自分にはその話をしなくなった。
これで、安心だ。数値も、経済じゃないが、安値安定しそうだし、さて、退院後は何で乾杯するか。
おっと、その前に、手術が残ってたか。