今回の都々逸。
三寒四温で春が来る。そろそろ春の便りも聞こえるか。
「手の届く梅の小枝は折らずにおいて、とどかぬ櫻に苦労する」
簡単な相手には眼もくれず、手に入らないからこそ燃える心。
『やせ我慢』の美学とも言えようか。そもそも「負け犬の文芸」とも呼ばれた都々逸。ストレートに心情を表さないのが、かつての美学。
昔、誰かが言っていた。『江戸っ子の三大要素』「ミエとハッタリ、ヤセ我慢」。
三代続くと江戸っ子とも言う。これだけ時代が進めば、三代目となった若者も増えたことだろう。
さて、だが、三大要素はどうなっているのか。