先立て東京に雪が降った。
その翌日。成人病の3ヵ月振りの検診に行ってきた。せっかちな自分は朝一番の予約が常態化だ。最高気温は5℃で残雪もあり、またもや転んで骨折などしないように気をつけなきゃと。更にこの気温じゃ間違いなく血圧は高いよなと確信しつつ、毎年年越し絡みは数値は悪化だったかと思い出す。
問題は担当医が毎回躊躇っている血圧用の錠剤など処方されて、また金がかかるのは嫌だなと。隠してない顔に寒風が当たり痛さを感じつつ病院に着いてハッとした。入口に「マスク着用」との張り紙。すっかりマスクなどする習慣を忘れていた。以前ほどコロナなどと喧噪しなくなったし、インフルエンザも罹患したことがないから、頭の片隅にもない。
さて、どうするかと思ったら受付の方からマスクを頂いた。恥ずかしいやら嬉しいやら。確かに病院は何らか症状なりがある人が集う。自分のことだけを考えるとこういことになると思わされた。
で、血を採ってデータ待ち。空いていたからか30分強で呼ばれた。「正月に美味しいものを食べましたね」。首を横に振りたかった。ランチビールが減っているし、嫌でもチェーン店での丼物摂取が増えたからだろと。ただ、一つだけの数値が悪いだけで、他の数値は前回と同じというか減っていますね。
何かご不満でもと尋きたくなった。だって、ある程度は飲み薬だけで平均値を維持してる訳でしょ。だったらもっと褒めろよって。といいつつ病院にマスクなしで行く自分も、何だかなと反省しろよ、てか。
で、一応見棄てられた態の湿疹のことを話してみた。町のクリニックではアレルギーにとても強い体質で、要は原因不明とサジを投げられ保湿クリームで誤魔化していると。すると画面を見て、今日は皮膚科の先生が来ているはずと調べてくれた。一応、診てもらってはどうかと言われ大きく首を縦に振った。
自分の通う地域病院は、週に一度だけ外来医師が来て診療があるらしい。その他の科も週一で色々診療日があると知った。幸運にも、皮膚科は丁度その日だったわけだ。強運はそれなりに持っている自分。で、内科医の紹介文を入れてもらい予約。すると15分後に来てくれと言われ、場所は内科を出て10メートルほど延長線上。小さい病院はラクで良い。
初めての診療。担当医師は30代半ばの女性で話をしたら、すぐに上半身脱いでと言う。すると「酷いわね」と一言。看護師に数種類の薬の名前を告げ、ズボンも降ろしてと命じられる。頭、顔に別々な塗り薬、全身は二種類の塗り薬をこれでもかと塗りたくられながら「このままじゃ入院よ」と仰るじゃないか。嬉しくて、それでも結構です。入院は嫌いじゃないしと答えたら変な顔をされた。
もしかして脅し文句のつもりだったのかな。だって、折角保険に入っているし、入院でもしないと金もらえないじゃん。違法、脱法行為じゃなく、正当な収入だぜ。先生は自分の真剣な言葉など無視して「二週間を目処に塗り薬で徹底的に抑え込もう」と頼もしいお言葉を続けた。
それにしても前に行った放置系クリニックとはえらい違いだな。その病院は脚の骨折でお世話になった女医さんといい、今回の女医さんといいやっぱり女性に縁があるのかなと嬉しくなった。治るのか、悪くてもせめてマシになるのか。
病院に行くのも悪くないじゃないかと処方薬を受け取りに薬局に行ったら、いつもの成人病用内服薬3ヶ月分の他に塗り薬がどっさり。ある程度余裕を持っていた現金だが、結果、ギリギリで千円札が一枚残っただけ。
何だビールランチは不可ってことかよ。妙に残雪があり、寒い昼過ぎ何を食べるかと考えた。やはり脂っこいモノだよな、数値を計るのは3か月後だし。
これからも「運」と「人との巡り合わせ」で生きていくぜと微笑んだ。
でも、祝杯はナシなんだよな。