スタッフ
監督:ヴァレンティーノ・オルシーニ
製作:ジュリアーニ・G・デ・ネグリ
脚本:レナート・ニコライ、ヴァレンティーノ・オルシーニ
撮影:ジュゼッペ・ピノーリ
音楽:ベネデット・ギリア
キャスト
コルバリ / ジュリアーノ・ジェンマ
イネス / ティナ・オーモン
カサデイ / アントニオ・ピオヴァネッリ
ウリアノフ / フランク・ウォルフ
マルティーノ / ヴィットリオ・ドゥーセ
ミケーレ / アレッサンドロ・アーベル
マッシモ / ロベルト・リッツィ
新聞編集長 / アドルフォ・ラストレッリ
オルランディ / スピロス・フォーカス
日本公開: 1971年
製作国: イタリア テルツォ・フィルム作品
配給: 東和
あらすじとコメント
前回は同盟国ドイツに対しナポリ市民が蜂起した実話を描いたもの。今回も実在の人物で、抵抗運動を繰り広げた英雄を描く作品を扱ってみる。
イタリア、ラヴェンナ近郊
1943年秋、ムッソリーニ政権が倒れるころには既にドイツ軍が一部のファシスト党員と組んでイタリア全土を掌握していた。当然、それに反抗し抵抗運動を繰り広げるパルチザン・グループも自然発生し各地で活動していた。
しかし、組織立てた行動は軍隊と同じだと嫌い、勝手に動くコルバリ(ジュリアーノ・ジェンマ)がいた。それでも一人ではどうにもならないので友人カサディ(アントニオ・ピオヴァネッリ)が組もうと言ってきた。所持しているのは一丁の拳銃と二個の手榴弾のみではあったのだが。
そこからドイツ軍を襲い、徐々に武器を集めだすと参加希望者が参集してきて、中には医師の娘イネス(ティナ・オーモン)も参加を希望し、50人程の組織となっていった。
しかしコルバリは場当り的で短絡的。偶然が重なり襲撃に成功していくと、益々英雄気取りになりファシスト党が管轄する寒村を開放し独立特区と宣言。
結果、自他共に認める英雄として認知されていく。しかし、そうなってくるとドイツ軍やファシスト党は敵対行為とみなしコルバリを殺害しようと・・・
実在した抵抗運動家の半生を描くドラマ。
集団行動が嫌いで、前進あるのみと行動する主人公。そんな彼に惚れる医師の娘や仲間たち。
実在の人物なのである程度脚色も入っている印象を与えつつの設定と進行。
どちらかというとドイツ軍から見れば組織立てて周到な計画の実行グループでもないので「目の上のたんこぶ」的スタンス。
実際に組織化されたパルチザンのグループから合流を呼びかけられても断るタイプ。ところが当然、場当り的な理想主義者では単純さが災いしたり、それによって仲間たちに犠牲者が続出し、自らも負傷してしまう。
結果、主人公の負傷が長引き、それでも身勝手な活動をしようとするので旧友も離れ、グループも解散してしまう。
そんな主人公を見棄てないのが恋人となった医者の娘。当初同様、たった二名だけで活動を再開。
ヴァレンティーノ・オルシーニ監督による作劇は至って真面目で、思いの外そつのない印象で驚いた。
公開当時はイタリア製映画は「マカロニ・コンバット」と呼ばれ、どうしようもない愚作が多かったし、本作も主演のジェンマ以外は無名ばかりで、邦題もいかにもパクリの戦争アクションだろうとイメージさせた。
そんな予想を良い意味で裏切ってくれた作品ではある。
とはいってもアクションも地味だし、主人公のどこか無鉄砲さが英雄としての魅力に欠けるし、終盤での展開も実話なのだろうが重さを感じさせる。
それでもこの時代のイタリア製戦争映画としては良く出来ている方だろう。


