スタッフ
監督:ロバート・アルドリッチ
製作:レイモンド・ストロス
脚本:A・I・ベゼリデス
撮影:スティーヴン・デイド
音楽:リチャード・ロドニー・ベネット
キャスト
モリソン / ロバート・ミッチャム
ヘイスラー / スタンリー・ベイカー
エイフテリア / ジア・スカラ
リサ / エリザベス・ミュラー
タッソス / セオドア・バイケル
アンドレアス / キーロン・ムーア
オーベルグ大佐 / マリウス・ゴーリング
テイラー / レスリー・フィリップス
ステルジオン医師 / ドナルド・ウォルフィット
日本公開: 1960年
製作国: アメリカ レイモンド・ストロス・プロ作品
配給: MGM
あらすじとコメント
ロバート・ミッチャムが異国で巻き込まれるサスペンス・スリラーで繋げる。第二次大戦初期のギリシャが舞台で、諜報戦に放り込まれる海外特派員の活躍を描く。
ギリシャ、アテネ
ドイツが優勢で戦線が急拡大し、首都アテネがドイツに占領される直前のこと。
まだ戦争に参加していないアメリカから従軍記者モリソン(ロバート・ミッチャム)が来訪した。ホテルに入るとギリシャの抵抗運動指導者が訪問してきて、とある書簡をイギリス情報部まで届けて欲しいと依頼してきた。訝しがるモリスンだが、報酬1万ドルに心が揺らぐ。しかし、危ない橋は渡りたくないと申し出を断った。
その日の晩、彼に先程の指導者から電話がかかって来てポケットにリストを忍ばせておいたと告げてきた。渋々受諾するしかないモリスン。
1万ドルを取りに指定の場所に行くと彼は既に殺害されていて・・・
非戦闘員が対独地下運動に巻き込まれるスリラー。
ドイツが南下しギリシャに侵攻。首都陥落目前という状況下。参戦前のアメリカから来た記者である主人公は、どこかノンビリとしている風情。
そんな彼が秘密書簡を渡たされたことからナチスに執拗に追われる羽目になる。
相手は情け容赦のない連中。自分らは秘密警察らしく私服で颯爽と行動し、軍服の兵隊たちを顎で使う。
だからか、参戦していないアメリカ人だろうと関係ない。自分らの意にそぐわぬ者は排除対象となる。
主人公に託されたのはギリシャの地下組織幹部やメンバーのリストである。
そもそも、なぜそんな重要書類を一般人に託すのか不思議だと感じた。
それでも虐げられたギリシャ人や女性たちの手助けで何とか逃げ延びて行くが、当然、相手もさるものであるという展開が待ち受ける。
レジスタンスは所詮一般人の集団であり、正規の軍隊には敵わないという前提で進行する。
監督は男性映画の雄ロバート・アルドリッチ。ただし、雇われ監督的な進行でどこか妙にスマートな演出である。
それでも、後に色々な映画で絡む内容や俳優が登場し、そちらに妙味があった。
主人公を助ける村娘役のジア・スカラとナチスの頭目役スタンリー・ベイカーは本作二年後に同じくギリシャを舞台にした「ナバロンの要塞」(1961)で再共演してるし、ナチスを操るドイツ軍高官役は、やはりギリシャを舞台にしたレジスタンス映画の佳作「将軍月光に消ゆ」(1956)で誘拐される将軍を演じたマリウス・ゴーリングだ。
そして主人公のロバート・ミッチャムは「アンツィオ大作戦」(1968)で 本作同様、非軍人である従軍記者役ながら、結局銃を取る役を演じている。
しかも役柄指定なのか本人の演技構築かわからぬが、同じ斜に構えたというか厭戦気分な『外様』な主人公。
至極真っ当に作ってあるので混乱せずに分かりやすく進むし、都度サスペンスの盛り上げ方や端折り方は手堅い印象ではある。
それでも編集のリズム感と別撮りによる立ち位置のズレが多いので興を削がれるが。
ただし、本作は男たちよりも女性の強さと活躍が目立つので、別な意味でアルドリッチらしさを感じさせる。


