ビッグトレイル – THE HALLELUJAH TRAIL(1965年)

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スタッフ
監督:ジョン・スタージェス
製作:ジョン・スタージェス
脚本:ジョン・ケイ
撮影:ロバート・サーティス
音楽:エルマー・バーンスタイン

キャスト
ゲアハート大佐 / バート・ランカスター
コーラ / リー・レミック
ウォリンガム / ブライアン・キース
スレーター大尉 / ジム・ハットン
ジョーンズ / ドナルド・プレゼンス
ロージー / パメラ・ティフィン
せむし足 / マーティン・ランドー
ブール軍曹 / ジョン・アンダーソン
ハウエル / ダブ・テイラー

日本公開: 1965年
製作国: アメリカ ミリッシュ・カンパニー作品
配給: ユナイト


あらすじとコメント

バート・ランカスター主演のコメディ系ウェスタンで繋げる。監督はジョン・スタージェス、音楽はエルマー・バーンスタインと「荒野の七人」〈1961〉の黄金コンビ。しかも『シネラマ』と呼ばれた巨大スクリーン用に作られた大作。否が応でも期待が高まる。

アメリカ、コロラド1867年のこと。デンヴァーの街で酒が底をつくという事態が発生した。男たちは大騒ぎで急遽、市議会が開かれる。その場ででた善後策は街全体の酒場が共同で酒を大量仕入れすること。そこで40台の馬車を率いて街一番の実業家ウォーリンガム(ブライアン・キース)に仕入れから運搬までを任せることと相成った。

だが、この情報が「禁酒主義同盟」のコーラ(リー・レミック)の耳に入った。他方、先住民スー族にも伝わり、酋長らが興味を持ってしまう。

そんなこととは露知らず酒類運搬隊の護衛要請を市議会から受けた騎兵隊のゲアハート大佐(バート・ランカスター)は、部下のスレーター大尉(ジム・ハットン)に護衛を命令。

しかし、この大尉がコーラの信奉者だったことから・・・

ハチャメチャな展開を見せる大型娯楽大作。

大量の酒を運搬する輸送隊。それを阻止しようとする女性の禁酒推進連盟。

その委員長が恋人で、頭が上がらない、何とも頼りない騎兵隊将校が運搬警護。上司である主人公は、女性禁酒隊の随行援護に回る。

そして酒など飲んだことがない先住民族の複数の酋長たち。更には酒の到着を待ちきれない街の義勇軍まで馬車隊の護衛と称して近付いてくる。

そんな人間たちがそれぞれのルートで進行し、やがて全部が合流する場所で、史上空前の砂嵐が発生する。

敵味方入り乱れての大乱闘的展開。

こうして書くと、面白そうな内容に聞こえる。

当時、「シネラマ」と呼ばれた巨大スクリーン向けの映写システムがあり、それで撮影された娯楽巨編が本作。

なのでふんだんに予算を使い、大きな画面を埋めるべく様々な広がりを意識した場面が登場してくる。

ただし、それが成功かというと首を傾げざるを得ない。

全てが大雑把なのである。ただし、俳優陣は実に豪華でそれぞれのキャラクターの持ち味を発揮する実力派揃い。なので、緩急のメリハリが付いていて面白い。

要は大作感をだそうとし過ぎて詰め込むくせに冗漫な編集で、リズム感が途切れ途切れになり、飽きてしまう時間が発生するというアメリカ製大作の負の部分が目立つのである。

結果、2時間半を超える長尺。テレビ放映カット版の方がストーリィ進行に問題はあるものの、すっきりと凝縮されて、大作感があり、面白いと感じた。

でも、この頃の映画は元気で華があったと郷愁を感じざるを得ない超特作。

余談雑談 2020年9月5日
どうなる今年の台風シーズン。災害級の豪雨や台風が、日本のどこかには当たり前のようにやって来る。 人類の加速度的進歩と伸長の「ツケ」を払わせられる時期に突入したかのようだ。 こちらだって、ツケが廻り、というか因果応報的な日々。骨折は放置プレイ