年度末ですか。
それが関係しているのは公官庁や上場企業とか大きなところばかりの印象。日本では学校制度もそれに合わせている。
これは『政(まつりごと)』に関係しているか。下町の生まれ育ちの自分としては「まつりごと」は、祭事だし、大きな節目として考えると元旦とかの「祭り事」が即座に浮かぶ。なので3月の年度収めとかは自分としては大学卒業時が最後だった。そもそも大きな権力系の場所に縁がなかったし。
そんな中でも「公官庁」と「大企業」はまた違う。例えば、会社である程度まで登ってからの定年は「一丁上がり」。今までよく頑張りました的な揶揄というか、これで社会人人生の終焉でございますとか。つまりその人の頂点を極めたとも受け取れる。
ところがこれが省庁から民間へとなると様相が変わる。出向なりは「天下り」。要は偉い人が下々へ降りてきてくださるということで、有難く恭しく受け入れなければならない。上だの下だよとは、やはり公官庁が民間を下に見ているってことでしょうか。
東京では『下町』と称するゾーンがあるが、『上町』というゾーンは存在せず「山の手」、「高級住宅街」とか言うのは何故に。
それに「下々」と蔑んで言う。これだってもっと蔑称でいえば「下衆(ゲス)」に「愚衆」。人は自分よりも下を見つけたがる。自分も下々だが、その中ではマシな方だと自惚れる。「下々の上」とか。
でもさ、どうせなら「下々の特上Jでどうだと更なる妄想。さて、では上と特上の違いは何だろう。鰻なら大きさの気もするがとんかつだと上ロースと特上ロースとかの部位。それとも品質の差か。
じゃ、鰻で行こう。通常鰻の場合は大きさだと思うし。何よりも自分の態度は他人以上に大きいし。すごく態度の大きな下々。それって最低とも言わないかな。
それにつられて思い出した。以前も書いたが、戦後生まれのオジサンで接待で奢られるのが好きだった御仁。暗に高級なものを要求し、鰻なら特上タイプ。その人はカタカナ言葉で格好付けようと「ベター」を多用してたっけ。「より良い」という意味だが、その方は「一番ベター」と仰った。思わずそれは「ベスト」でしょとツッコミを入れたかったが、若僧だったので言えず。
それに上下があるなら今度は「左右」もあるか。すると中高時代に嫌でも教え込まれた英語を想起する。“YOU ARE RIGHT”「君は正しい」
ところが、自分は違う訳を想像。「君は右翼だ」まったく別な意味になる。
差別はいけないと言いながら「差別化を図る」のは企業なりに得になる志向だ。
言葉は難しい。