余談雑談 2017年11月18日

自室窓から見える、川向うにそびえる金色の有名ビール会社の本社ビル。その隣の建物の上に金のオブジェ「フラムドール」がある。

フランス人のデザインによるものだが、形状から本来の意図する『魂』とは違う俗称で呼ばれることが多い。

そのオブジェが、いきなり幌で覆われた。どうやら経年劣化による塗り替えらしい。

今年中には新しくお披露目されるらしいのだが、知らない観光客は残念がっているのだろう。

折角、観光に来て、いかにもの有名建造物の写真が撮れないのは楽しさ半減かもしれぬ。

自分も過去に何度かイタリアを訪れた際、有名観光地に行くと何かしらメインの建造物の修繕にぶつかたった。次に行くと、ローマでは修繕が終わっていたが、ミラノで新たに始まっているという具合で、一度の訪問で、どこに行っても完璧な景観を見たことがない。それだけ、歴史ある証拠でもあるのだが。

予算をかけ、大事に守っていくという姿勢は評価する。しかし、修復後に姿を現すとすべてが『出来立て』状況に戻り、逆に歴史の重みが半減することもあると感じる。

一例は、ヴァチカン市国内のシスティーナ礼拝堂にあるミケランジェロらによる天井画。完全修復後に見物に行ったが、あまりの極彩色に恐怖感が勝った。確かに、『鬼気迫る』印象。

そう考えると、川向うの奴も今までも十分に金色だったが、更に輝きを増すのだろう。

何せ、毎日嫌でも目に入る身分としては、視界から消えている今は嬉しいが、再登場を想像すると、まったくもって恐れ入谷だわな。

しかも、空気が澄み渡る真冬に再登場とは、どれだけ眩しいのかね。

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