年が明けた。
元旦、東京は寒かったが、穏やかな天気に包まれた。自室の窓から、眩いご来光を、眼を細めて拝観し、近所の神社へ新年祈願に行った。
さて、今年は日並びがよろしくないとかで、4日から仕事始めのところも多いと聞く。
何を仰る、今日から、多くの百貨店などでは「福袋」が発売され、既に行列が出来ている場所もあると報道で言っている。つまり、そこで働く人たちは、年末年始と大忙しだったことだろう。そういう人たちのお陰で、買い物が出来る。
昔は、『初荷』といって、1月2日に、赤い旗を立てたトラックなどが行き交っていた。
自分の祖父は生前、店を構えて商売をしていた。元旦は家族が集まって、新年を祝い、2日から店を開けた。その時に赤い旗を立てたトラックが店にもやって来た。確か、その初荷の品物は、通常より少し高い「ご祝儀価格」だったと記憶している。
しかも、店側は、初荷を運んでくる納入業者に「屠蘇」と称して、酒を用意して待っていた。当然、運転手にも勧めた。現在では、どちら側も警察の取締りの対象になる。
ふと、祖父がそうやって店を開けていたことを思い出した。
現在、こちらは、店も車も関係ない生活。なので、年末年始に関係なく、飲酒である。
昔はのどかだったなどとは言うまい。今の自分だって、実にのどかじゃないか。
読者の皆様、今年もどうぞよろしく。