実家のタバコ屋。以前、周囲はラブホテル街であったが、昨今は外人用の安ホテル街に生まれ変わっていることは、以前にも書いた。それに加速度がかかっていると感じる。
様々な外国人が連日、宿泊先を探して迷っている光景を見かけるからでもないが、時々、散歩がてら、生まれ変わった安宿をチェックしている。
興味深いのは、ラブホテルではなく、連れ込み宿と呼ぶのが相応しい古ぼけた建物が、妙にそれらしい雰囲気を醸し出していること。宿の名前をチェックすると「○○RYOKAN」。それにしても、「RYOKAN」という単語が国際的に通用する時代になったのかと驚く。
キャスター付トランクを引いたり、自分の背丈ぐらいのバックパックを背負ったりしている若者らは、自分の宿泊する宿が、妙に古ぼけていたりするとニンマリしているのが微笑ましい。
時々、店番をしていると、お目当ての宿が見つからず、尋かれることがある。「おもてなし」ではないが、拙い英語で答えようとするが、知らぬ宿もある。
プリントアウトした地図を持っている場合は教えやすいが、困るのはスマホ。
何せ、スマホを持たない自分。小さな画面で英語表記だ。しかも、マップ上の位置情報が微妙に違っていたりする。指で拡大できるのは知っているが、何故か利用者の書込み部分だけで、住所などは小さいままの表記だったりする。
まったく、老眼じゃ見えないんだよな。しかも、住所も、何丁目は解るが、番地となるとさっぱりだ。
それでも、母に留守番を頼み、一緒に探しに行くこともある。殆どが、日本初体験であり、国もニュージーランドやスエーデンと様々。
自分が、最後に海外に出たのが8年前。何故、覚えているかというと、サッカーのWカップ「日本対ブラジル」をコスタリカのピザ屋で見ていたから。
海外に出られなくなった分、まあ、ほんの僅かの間でも、旅は道連れと思うことにするか。