ダウンタウン物語 – BUGSY MALONE(1976年)

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スタッフ
監督:アラン・パーカー
製作:アラン・マーシャル、D・パットナム、R・スティグウッド
脚本:アラン・パーカー
撮影:マイケル・セレシン、ピーター・ビジュー
音楽:ポール・ウィリアムス、ロジャー・ケラウェイ

キャスト
マローン / スコット・バイオ
ファット・サム / ジョン・カッシージ
ダンディー・ダン / マーティン・レヴ
タルーラ / ジョディ・フォスター
ブラウジー / フローリー・ダガー
ベビーフェイス / デクスター・フレッチャー
スミス / ポール・マーフィ
ナックルズ / シェリダン・アール・ラッセル
フィジー / アルビン・ジェンキンス

日本公開: 1977年
製作国: イギリス アーサー・ランク作品
配給: 東宝東和


あらすじとコメント

女優ジョディ・フォスターの出演作。子役から活躍すると大成しないと言われている中で、アカデミー賞を受賞したほどの実力もあり、大成した最右翼であろう。そんな彼女の少女時代の作品で、ゴキゲンな出来の映画で繋いだ。

アメリカ、ニュー・ヨーク禁酒法下の時代、ダウンタウンで定職もないが、何故か女にはモテるマローン(スコット・バイオ)は、密造酒や食品密売で町を牛耳っているファット・サムことスタチェロ(ジョン・カッシージ)の愛人であるタルーラ(ジョディ・フォスター)からも色目を使われていた。

そんな彼は、偶然、歌手志望のブラウジー(フローリー・ダガー)が、仕事を求めに行ったスタチェロの酒場で相手にされず落ち込んでいる姿を見て声をかけた。かといって、彼は金も仕事もないので、何もしてやれるわけでもない。ただ、本能の赴くままに声をかけただけ。

そんな人間たちが蠢く中、新興勢力のダンディー・ダン一家が、スタチェロの縄張りを奪おうと実力行使に打ってでてきて・・・

プロの学芸会の態で進行する、実にゴキゲンな作品。

内容はありがちなノスタルジック・ムードのアクションとミュージカル、コメディが融合したものだが、驚くのは、登場人物が全員子供であるということ。

しかも、当然、真面目にそれぞれの役を演じているから面白い。

付け髭に、ポマードまみれのオールバックの髪型。服も全員が当時の服を仕立てて着用。セットも完全にそれらしく作ってある。

雰囲気は完璧だ。ただし子供なので、酒の代わりにジュース。車もエンジンではなく、自転車用のペダル操作。極め付けは、マシンガンから発射されるのは弾丸ではなく「漆喰」。それ以外の武器は「パイ」。

つまり、コメディのパイ投げよろしく、漆喰やパイが当たったら『死亡』ということ。

そういう前提で、盛大に真面目に愛を語ったり、歌ったり踊ったり、アクションまで披露してくる。

監督アラン・パーカーは、本作以前に日本で大ヒットした「小さな恋のメロディ」(1971)という小学生同士の恋模様を描いた作品の脚本を手がけた人物で、本作が映画初監督作。

以後、麻薬不法所持で投獄される青年を重厚なタッチで描いた「ミッドナイト・エクスプレス」(1978)や、ヴェトナム戦争後遺症の青年を描く秀作「バーディ」(1984)などを輩出していく才人。

本作も全員が子供で当時流行していた1930年代を再現したノスタルジー映画を作るという突拍子もないアイディアを具象化した。

何とも微笑ましく、それでいて芸達者な子役たちの堂々とした演技に驚いたり、笑ったり。

タップを上手く踊る子や、大人にはなり切れていないのに、妙に艶めかしいコーラス・ラインの女の子たちのスタイルの良さに驚いたりと、その上、どこかファンタジー性も醸しだしてくる不思議。

出演者の中では、やはり、ダントツにジョディ・フォスターの存在がすごい。何せ本作製作時は14歳。それでいて、あの色香はタダモノではないと感じる。

大らかな気持ちで観ると何とも微笑ましい娯楽作品である。

余談雑談 2015年11月21日
実家のタバコ屋前の居酒屋。関西風串揚げ屋として、約9年営業した方が手放し、新たに50歳を過ぎた男性が権利を買った。 現在、新規開店に向け内装工事中であり、毎日、店にやって来ては進捗状況をチェック。どうやら洋風居酒屋としてオープンするらしく、