地元の先輩から連絡が来た。自分の通っていた中高一貫校で初めて「映画研究会」という課外クラブを立ち上げ、部員第一号となってからの長い付き合いの方。
社会人になって以降も、小さな店を構えていらっしゃったので、暇な時期にお邪魔しては映画談議を延々とさせて頂いた。
ところが、去年は母の骨折もあり、まったく出向けずに、連絡も取っていなかった。そこに来ての電話である。
内容を聞いて驚いた。何と、脳卒中になり、二度目は命の危険があると医者に脅され、今のうちに会える人間に会っておきたいとの内容だった。酒も煙草もやらぬのに、何故にとも思った。
数日後、先輩の店に向いながら、そういえば二年前のGWに、このメルマガ読者第一号でもあった映画ファンの知人が亡くなったことを思い出し、まさかな、と。
だが、顔を見てホッとした。元気で半身麻痺などはなかった。流石に医者に脅され、十数キロもダイエットさせられたと笑った。ただし、本当に次は危ないらしい。
お互いの老母の話やら、お前も注意しろよとか、映画以外でも色々お話しさせていただいた。
あの感じでは、まだまだ大丈夫。それに今や、何歳まで生かされるかと逆に心配になる時代だ。
健康で長生きは誰でも願う。ただし、自分など今までの人生を振り返り、それじゃ、あまりにも都合良過ぎだろとも思う。かといって、『太く短く』なんざ、夢のまた夢。
本当は健康のため、無料検診でも行かなきゃいけないだろうが、医者を信じない性分としては、『医は算術』だろとばかりに何かしら理由を付けて、課金される検査を受け直せと言われるのが嫌だし。
普通だったら、悪くなる前に治療と考えるだろうし、事実、そう勧められるが、それじゃ金ばかりかかる。
そもそも三割負担は嫌なので、ならば悪化し入院するまで待って、折角入っている保険金を夢見ながら、ベッドで寝ながら金稼ぐか、てな発想が優先する。
尤も、これが加速すると、車の前にチョイと飛びだす「当たり屋」になりそうでもある。
どうしても『ラクして金儲け』が頭から離れない。どうせ、健康に気を遣ったって、間違いは起きるし、思い通りにはならないのが人生。
『病は気から』とも言うし、逆になったらなったで、『根性で治す』とも行くまい。
ならば、どうするか。まあ、考えたってなるようにしかならないよな、が結論か。