11月である。東京も、朝晩などは冬の気配を感じるようになった。
実は、9月からフリーの仕事が増え、少し懐に余裕が出来た。本来であれば、人生100年と揶揄されているし、貯蓄に回すだろうが、性分でそうは行かない。
いきなり気が大きくなり、旅行が頭に浮かんだが、沖縄はこれから惹かれる時期ではない。
で、冬になることでもあるし、何かコートの類を買おうかと。直感が閃き、そこから逡巡して行き着いたのが『イタリア製』。
昔は、全身イタリア製を身に付け、心はイタリア人と嘯いていた時期もあり、懐かしさが蘇った。
で、世界規模で展開するアメリカ系通販サイトで「イタリア地域」をクリックしてみた。
若干はイタリア語が理解出来るので、探しに走った。結構、欲しそうで安い商品がヒットしたが、「日本への発送は不可」の表示。
こうなると意地でも欲しくなる。本来ならば、試着しないで写真のみで服を買うなど、ギャンブルでしかないとバカにするのだが、少し余裕が出ると、この有り様。
若干の葛藤を抱えたまま、探した結果、羊皮コートが可能と発見。要は、ダッフルコートなのだが、それが膝まである革製で、暖かそうだが、日本人向けてな印象ではない。しかも、当然、高額である。
ところが、逆に、ならば誰も着てないかもと、いかにもの発想。今年は猛暑だったし、きっと極寒の冬と想定した。妙にポジティヴ変換する自分。
数日考えた挙句、クリックした。すぐに通販元から連絡が来て、3日後に日本到着とのこと。
成程、世界は狭くなった。ただし、当然、すべてがイタリア語表記で、流石に理解出来ぬので、翻訳サイトで変換。
翻訳精度が上がったとはいえ、やはり妙な日本語訳だ。まあ、そこは「行間を読む」的発想でポジティヴ変換。
本当に3日後に到着。だが、発送元が『UK』だった。あれ、イタリア製じゃないのか。どうりで早い到着だわな。
でも、「メイド・イン・イギリス」とはイタリアのサイトでは表記してなかったぞ。それでも、表記サイズ感は妥当で、袖を通すと、写真に嘘はなく着心地も悪くない。
確かに、朝晩の冷え込みがキツくなったといえ、まだ着る時節でない。
しかも、こういう時に限って、中期予報では「平年より高め」の予想が。どうせ一生モノだし、それこそ100歳まで着られる。尤も、100円ショップの商品だって一生モノだと使う性分だが。
畜生、こうなったらサウナスーツとして着てやるか。