ご隠居気分の日常。編集の下請け仕事もなくなり、社会生活から引退して久しい。更にコロナの影響で外出も激減。
ところが世間は、今やコロナなどどこ吹く風の態で、地元は落ち込むほど大混雑が常態化。こちとら住人は目的ありきの外出なので、狭い路地だろうと歩道を塞ごうと観光客の歩くリズムや突如立ち止まったり、群れて買い食いの撮影は迷惑千万でストレスが溜まる。
すると、また外に出たくなくなる。結果、肉体的に支障が出てきた。骨折側の足の親指である。
乾燥期になっても肌の手入れには気を遣わないので、突如親指裏側の関節部分がパックリとひび割れる。そこでやっと保湿クリームを付け、絆創膏を巻いて終了。
それでもしばらくは体重がかかると痛いので、また外出が減る。そこに来て、この冬から足がつったり、こむら返りが起きやすくなった。成人病も関係していると脅されるかもだが、痛いものは痛い。
水分不足か、冷えの所為かと想像する。まあ、水は蛇口をひねれば飲めるが、股引は持っていないので、今更買うのも憚られる。で、放っておいて緩和されるのを待つのみと相成る。
もしかして、それら痛みの原因は運動不足じゃないのかと。ならば健康のための散歩はどうよ。
結果、苦手だなと。増してランチ店や飲み屋も激減したから、外出への足が重くなるし、意味など付けずに気分転換でも、と思うほどストレスもない。
でも痛くなるんじゃ、どちらが優位かと考えるのが普通だろう。となれば、「普通」は大嫌いな自分。
ならば肉体的苦痛を我慢する方がマシ。なんぞ考えていたが、どうやら救援信号が出てきたようだ。今回から、ひび割れで切れる場所が微妙に変わった。
骨折以降、嫌でも歩き方が変わり左右のバランスが変化したなと感じていたので、何とか昔に戻そうとして無理したのかも。
結果、歩幅や体重の乗せ方から歩き方も変わり、アンバランスになってきたか。今までの場所が何事もなく来たので、いよいよ昔に戻ったかと嬉しくなったのに。
でもさ、普通が嫌いじゃバランスは他人と同じじゃいけないんじゃねェと突っ込む人もいるかもだが。まっ、ある意味、正しい意見。
なので言動不一致を覚悟でネットで正しい「ウォーキング法」を調べても、こちらの理解能力が付いて行かないのか、はたまた「個人差アリ」の理で責任逃れとも感じる。そういうところには目ざとく引っ掛かる。
そもそも無料で役立ち情報を得ようとする自分の性格も問題かもしれんが。どの道、『寄る年波』に加速度が付く年代になったんだろう。
気を付けないと今後も何かしら徐々に、今までと別な怪我なりが起きるかもと不安が増す。
じゃ得策は、と誰かに尋くのも憚られる。だって真面目な顔で水晶玉とか勧められたら、どうしよう。
だったら、大丈夫さ。何の裏付けもないのに、自分こそ神だからと言うか。
良かれと思って勧めているのにと真顔の返答も別な恐怖心を覚える。
ならば自分で勝手に治せ、か。それが正解だから、やっぱり少し後ろ向きで呪文でも唱えたくなる。ビビデバビデブー。
おっと違った。自分用の座右の銘だよな。ケ・セラ・セラ。
それで治れば、それこそ神になれるな。まあ、乾燥の時期が過ぎれば、元には戻るんだろう。ところが乾燥期が終わると、間違いなくその時期に発症する病もあったっけ。
何だ、一年中じゃん。アブラカダブラ。