余談雑談 2024年11月30日

そんな時期になったのか。

季節の移ろいに変化が生じて、まさしく秋がない今年。それでも、今頃都心で紅葉と言いだし、一方で最高気温が20度を超える日もあった。

この分で行くと年々想定外てな季節変動に見舞われるはずだ。

当然、野菜やら秋物ファッションとか生産消費者双方に価格的な危機感が生じ、折り合いがつかなくなることが増加しそうだ。

今でも既に、そう感じる人も多いだろう。とはいえ朝晩の寒さが際立つと、やはり鍋物が恋しくなるのも自然の理。その食材も値段が乱高下。

鍋というと奥日光方面の鄙びた温泉郷にある店で提供される「熊鍋」が大好きで通っている。店は奥さんがほぼひとりで切り盛りし、ご主人は「マタギ」という狩猟名人。その御主人が仲間らと組んで山に入り獲ってくる。

その味付けが自分や仲間の口に合い、ほぼ全員がリピーターとなるほど。

ところが、である。今年の春先からご主人の健康状態に異変が生じ、熊を獲りに山に入れなくなったと。それとは別に6、7月のみ捕ることが許される「サンショウウオ」捕り名人のお婆さんがやはり足腰が弱って山奥の自分だけの捕獲場所にいきずらくなったと。結果、初めは6匹ついて800円だったが、現状では価格は据え置きだが2匹だけになった。

当たり前のように通い、当然の如く好きなモノを食べたりしてきた。自分でも寄る年波を痛感する日々なのだから、山奥の鄙びた場所では更に高齢化が進む。最寄駅からそこへ向かうバスだって減便。色々と当たり前が当たり前でなくなる。

定宿だって週末土曜日のみの営業になった。宿の女将さん曰く、8名さん位で来るんなら、喜んで平日でも開けますよ、だと。

人の好き嫌いが激しい性分なので、誰でも呼ぼうとは思わないし、定番熊鍋とセットで当たり前だったから、リピーターの仲間たちに声を掛けにくいし、別な仲間に新規で参加したいと言われても、宿と熊鍋のセットでないと、散々吹聴した手前格好が付かない。

仕方なく、近隣で熊鍋を出す安い温泉宿でも探すとするか。それだって、ネットの情報がいつのものかで誤情報にもなるし。

鍋の恋しい時期に、好きな鍋が食えなくなる。時が移ろうとは、そういうことなんだろうな。

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