余談雑談+ 2026年1月11日

今回の都々逸。

「義理のせつなさ情のつらさ ほろり湯島のこぼれ梅」

「喜劇とんかつ一代」にも登場した湯島天神。「学問の神様」と呼ばれ、受験生たちが大挙押し寄せる神社として有名。

他にも毎年、梅の時期に合わせて「天神まつり」が行われる場所でもあり、賑わう。

それらは真っ当というか、普通の人々が参る場所としての呼ばれかた。

この都々逸は愛人である身の女性が己の立場を考えたり、表立って寄り添って歩けないという日常を言ったものだろうか。

そんな淋しい風情と心情が白い小さな梅の花に重なり、何ともつらいのだろう。

逆に妻以外の相手にそれほどの心持にさせる旦那は、どれ程の力量なのだろうか。

まさか経済力だけではあるまい。二枚目役者同様の出で立ちだけでもなさそう。

で、自分には昔も今も不可能という切なさが襲ってきて、嫌になる。

尤も、湯島天神は小説「湯島の白梅」として描かれた教師と芸者の悲恋ものの舞台でもある。舞台や映画化もされ、それなりに人気を博した場所としても有名だ。

やはり「芸者」というのは、間違いなく『日陰の身』の代表格で、本妻ではない立場。それでもその世界でしか生きられなかったのか。

春先の謡なのに、寂しさが先行する。儚い花の命と重なる自分。

確かに己を花に例える男衆はいなかった

だろうな。

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