余談雑談 2018年7月14日

長く通うとんかつ屋。「朝顔市」で有名な入谷鬼子母神近くの車も通れぬ路地にある。本店は浅草で超有名店だったが30年も前に閉店している。

とんかつも人気で特化したガイド本まで何冊も出ているし、「ロース」や「ヒレ」といった部位、揚げ方等にまでこだわる人も多いようだ。

個人的には、『下品系』が好きだ。しかも安いのが。で、完全ロース派だが、どれ位前からだろうか、健康志向の派生系で脂身を削っての形だけロースという店も多くなった。

昔は色々考えずに単純なものが多かった。それに庶民の贅沢的スタンスだった気もするが、有名店など定食にすると4000円もする時代。間違っても行けないのが残念だが。

で、時々行く路地裏店は、ちょっと独特な「暖簾分け」になっていて、とっくになくなった本店は、長男と三男で長く営業していて、次男が独立したのが現在の路地裏店舗。やがて、その次男の長男がそこを継ぎ、やはり次男坊が観音裏に独立。

同じはずだが、やはり職人の個性が出るし、大好きだった『コロッケ』が観音裏店にはないので、どうしても下谷の店ばかりになった。

しかし、その店だって安価ではない。やはり、個人的価値観での、チョイと余所行き、てな店。

後継者が居ない模様で、現夫婦でお仕舞だろう。まあ、どうせすべては想い出になる。

そこを辞すると、帰りは徒歩。満足感で歩幅もゆっくりになる。すると、行くときは早かったからか気付かなかったが、小さな立ち飲み屋が数軒できていた。

どこも皆、30代がやっているようで入りづらい雰囲気。でも時代は不景気で、安い店は出店しやすいし、余計なチャージお通し代がいらない安心感があるとも聞く。

昨今の若い衆は、てな昭和発想でもそこいらの価値観は共有できる。ただし、立ち飲みでは長居は出来ない。

それも作戦か。メインの超有名観光地の外れに色々な店が若者により出店してくる。チャレンジしやすい環境なのか。それでも、キチンと差別感を醸しているので、こだわりもあるんだろう。でも、自分には開放的な入口なのに見えないバリアが存在している。

時代の変化が早過ぎて、対応不可能だし、若者世代も数歳の違いで変わる。年寄りの昔は良かった的価値観よりも、個性が尊重され、逆に無国籍化が進む。面白そうでもあり、怖さも感じる。

チャレンジしたい気もするが。でも、お洒落過ぎるよな。

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