道 – LA STRADA(1954年)

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スタッフ
監督:フェデリコ・フェリーニ
製作:ディノ・デ・ラウレンティス、カルロ・ポンティ
脚本:F・フェリーニ、E・フライアーノ、E・ピネッリ
撮影:オテッロ・マルテッリ
音楽:ニーノ・ロータ

キャスト
ザンパノ / アンソニー・クィン
ジェルソミーナ / ジュリエッタ・マッシーナ
“キ印” / リチャード・ベイスハート
曲馬団長 / アルド・シヴァーニ
未亡人 / マルチェッラ・ロヴェレ
若い修道女 / エイヴィア・ヴェントゥリーニ
ジェルソミーナの母親 / アンナ・プリムーラ
バーテン / ピエトロ・チェッカレッリ
ウェイター / マリオ・パッサンテ

日本公開: 1957年
製作国: イタリア D・D・ラウレンティス プロ作品
配給: イタリフィルム、NCC


あらすじとコメント

前回の「踊れトスカーナ!」(1996)は、スペインからイタリアに巡業に来た旅の『踊り子たち』が絡む話だった。今回は『旅芸人』という浮草稼業の人間が繰り広げる愛憎劇。イタリアの巨匠フェりーニの有名作にして秀作。

イタリア、リミニ海岸沿いの掘っ立て小屋で暮らす貧しい母子家庭に、旅芸人のザンパノ(アンソニー・クィン)がやって来た。彼の妻は、そこの長女であったが、死んでしまったと。

悲嘆にくれる家族だが、ザンパノは自分の芸にパートナーは不可欠だと、すぐに次女のジェルソミーナ(ジュリエッタ・マッシーナ)を自分に同行させてくれと大金を積んだ。小さな娘が下に四人もおり、日々の生活にも困る母親は承諾せざるを得なかった。

しかも、ジェルソミーナは、純粋無垢というか、些か知育障害を持つ娘でもあった。しかし、そんなことはお構いなしにザンパノは彼女を連れて、すぐに旅回りに出発した。何も解らぬまま従うしかないジェルソミーナ。

しかも、ザンパノという男は・・・

粗野で身勝手な男と純真な娘が繰り広げる激しい人間ドラマの秀作。

胸筋力のみで鎖を切るという芸で旅回りをする男。教育レベルはまったくなく、何とも粗野で暴力も厭わない。一方、純真というか、知能に障害がある娘。

そんな二人が荷台付オート三輪であちらこちらを廻り、日銭を稼いでいく生活がスタートする。しかも、彼らは宿も取らず、オート三輪で暮らすのだ。しかし、気ままというには程遠い生活である。

主人公は鯨飲し、気に食わないと喧嘩を吹っかけるわ、女性に手をだすわと勝手放題。新妻は、ただ、オロオロするばかり。

それでも健気に芸を覚え、亭主を助けようとして行く。それでしか身売りされた自分が生きる術を知らないからである。

何とも痛ましい性格であるが、それすら自分では一切理解できない。旅芸人仲間らからは、そんな亭主から逃れろと勧められても、自分では判断も出来ないし、身売りされた以上、家にも戻れないと思い込んでいる。

実に痛ましい展開が続いて行く。やがて、主人公を小馬鹿にする綱渡りの男が登場し、妻であるヒロインにちょっかいをだしてくる。

そのあたりから、一挙に緊張感が増しての進行と相成る。

映画自体が残虐性を帯び、登場人物たちの脆弱性が際立ち、悪寒を走らされながらラストに進んでいく。

監督自身が大好きで、後にも幾度となく登場する、老若男女を楽しませる娯楽の「サーカス」の裏側や、そこで働く人間たちの浮草稼業ゆえの底辺的生活が因果応報的に繋がっていく。

そこにフェリーニの幼児性と成熟性が見事に混ざり合い昇華していると感じた。

ヒロインを演じたジュリエッタ・マッシーナも見事としか言いようがない名演で、ニーノ・ロータの大ヒットした哀愁に満ちた主題曲なども上手く絡み、人間の業と性を描破した秀作となっている。

余談雑談 2018年7月7日
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