余談雑談+ 2026年9月9日

今回の都々逸。

「仕事帰りのホステスたちが 素顔に戻るあの屋台」

今回は新しい時代の都々逸。とはいっても戦後以降の昭和のことだから、立派に昔だが。

敗戦後、亭主なり家族なりを亡くした女性には就ける仕事が極端に少なかったのは歴史上の事実だ。

もしくは自らが新しい価値観の人間として好き好んで水商売に入る人もいたようだが。他の業種よりも実入りが良いから金を早く稼げると。もしくは本当に酒か男が好きだからというのも存在はしていたであろう。

仕事は大変だし終わればホッとしたいのは男女関係ないだろう。事実ホッとする時間であり素に戻れる場所。それが乗じて愚痴と涙になりもしたが。

残念ながら東京都心では衛生上などの観点から屋台は激減した。確かにとも思うが、それで一寸した菌にも人間は弱くなっていくんだろうよ。

今じゃ、水商売女性たちはどこに流れるのか。ホスト通いかね。それとも会員制のバーとか。

前世紀の話になるが、銀座で飲めていた頃にアフターと称して女性と月島にあったボロボロの食堂に行った経験が忘れられない。埋立地か立ち退き後かの「どん詰まり」てな場所にあって、そこ以外に灯はなかったか。

女性はかなり酔っていて美しい着物姿。アフターで若いヘルプと一緒に飲んだ後に腹が減ったと言って、やってるところがあるからと二人で深夜3時頃にタクシーを飛ばして行った。

店内はトラックやタクシー運転手ばかり。かなり異質で浮いた存在だったが、男の見栄は張れた思い出。

別な時、その女性を知る若いヘルプさんが、私も連れていかれて、その時に姉さんが店で号泣して周囲が困惑してたと。あの時間帯に麗しい姿ながら化粧が崩れた女性たちはどう映ったのだろうかと。見たくもあり、見たくもなしだな。

しかし、他店でその食堂の話をしたら、結構な確率で銀座のホステスは行ってると笑っていた。あの近所に住むホステスは多いし、店以外では銀座の鎧を捨てて、そこいらの女と一緒だしと。

確かにあの近辺ではホステスたちが仕事終わりに飯が喰える開いている店なんぞなかったもんな。今はコンビニで値下げシールの張られた弁当でも買って帰るとか。

どの道、自分とは縁が切れた世界なので、今は一向に分らぬが。

でも、この都々逸は昔馴染みを思い出させてくれるんだよな。彼女は、とうの昔に古希を過ぎているが、どこかで元気だと良いな。

ま、今どこかで擦れ違っても互いに憶えちゃいないだろうけど。

メルマガ詳細