スタッフ
監督:ブルース・マルムース
製作:マーティン・ポール
脚本:デヴィッド・シェイバー
撮影:ジェームス・A・コントナー
音楽:キース・エマーソン
キャスト
ダシルヴァ / シルヴェスター・スタローン
ラインハルト / ルドガー・ハウアー
フォックス / ビリー・ディー・ウィリアムス
イレーヌ / リンゼイ・ワグナー
ホランド / パーシス・カンバッタ
ハートマン / ナイジェル・ダヴェンポート
パム / ヒラリー・トンプソン
刑事部長 / ウオルター・マシューズ
ムナーホ / ジョー・スピネッリ
日本公開: 1981年
製作国: アメリカ マーティン・ポール・プロ作品
配給: ユニバーサル、CIC
あらすじとコメント
前回同様シルヴェスター・スタローン主演の警察モノ。国際警察機構との連携で悩む刑事の葛藤を描くサスペンス・アクション。
アメリカ、ニュー・ヨーク
長く囮捜査官として実績を上げてきたダシルヴァ(シルヴェスター・スタローン)と相棒のフォックス(ビリー・ディー・ウィリアムス)のコンビ。
他方ヨーロッパで活動していたテロリストのラインハルト(ルドガー・ハウアー)がロンドンで爆破テロを起こし、後にパリで整形をしてNYに入国してきた。どうやら国連でのテロ活動を計画しているのではないかと国際警察から協力要請が入った。
その捜査に何故か二名が招集された。それが気に入らないダシルヴァは、合同指揮官でスコットランド・ヤードから来たハートマン(ナイジェル・ダヴェンポート)に喰ってかかる。しかし、それこそ世界を何も知らない狭い地域だけでの警官感情だと叱責されてしまう。
痛いところを突かれた彼は、持って行き場のない感傷から別れた元妻のイレーヌ(リンゼイ・ワグナー)を訪ねようとするが・・・
テロ事件に放り込まれる市井警官の葛藤を描くドラマ。
9年も囮捜査官として活躍してきた主人公。本来は部署違いと怒るが、イギリスから派遣されてきた本部長に甘えるなと叱咤され、いかに潜入してきたテロリストが女子供までを平気で殺すかという残虐性を徹底的に教え込まれる。
実はテロ組織から、本人は『使える信徒』と認知されたいが誰彼構わず爆殺するので、煙たがられた挙句に見棄てられてる状態だという情報も入ってくる。
つまり狂犬であり、事実、テロ実行のために女に取り入り使用済みになると平然と殺害する。そしてオシャレで美食家でもある。
見るからに「承認欲求」の塊であり、そのために何をするか分からないタイプだと。それでも狭い世界でしか生きてこなかった主人公はどこか他人顔でもある。
ところがテロリストを発見後に追尾するが、群衆内での発砲を躊躇い、結果相棒が重傷を負わされてしまう。呵責に苛まれる主人公に対し、テロリストは彼の素性を特定し、更なる挑発を仕向けてくる。
主演がスアローンゆえ、派手なスタント・アクションをこなすのでファンは楽しめる。
ただし、アイディアは良いのだが、どうにも端折り過ぎと映画のセオリーを知っているようで理解していないブルース・マルムースの演出が興を削いでしまうのが残念。
スタローンが囮捜査官として女装やらエリート・ビジネスマンと変装は楽しめるが、そのあたりの取り込み方と伏線の張り方が、実に白々しい。
要は先読みを完全に外させない、何とも分かりやすい観客を小馬鹿にした設定と進行。
テロリストにはルドガー・ハウアー、イギリスの警部にナイジェル・ダヴェンポートと中々魅力的な布陣を敷いているのに、何故かイマイチ上手く使いきれてないと感じさせる。
どこかで見てきた設定と演出術で、もう少し頑張れば中々の出来になったと思えなくもない。
事実、時々だが緊張感のある手法で見せてくるので力量はあると感じさせるだけに、消化不良を促進させられるのだ。
結果として、どうにもB級感が前面に押しだされる凡庸作になってしまっている。


