最後のアドレス(未)  - DERNIER DOMICILE CONNU(1969年)

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スタッフ
監督:ジョゼ・ジョヴァンニ
製作:ジャック・バー
脚本:ジョゼ・ジョヴァンニ
撮影:エティエンヌ・ベッケル
音楽:フランソワ・ド・ルーベ

キャスト
レオネッティ警部 / リノ・ヴァンチュラ
ジャンヌ / マルレーヌ・ジョベール
グレッグ / ミシェル・コンスタンタン
ローリング / ポール・クラウシェ
変質者 / ドミニク・ザルディ
ローリング夫人 / モニーク・メリナン
レノアール / マルセル・ペレス
モテ / フランク・ランベール
シルヴィア / ベアトリス・アルナック

日本公開: 未公開
製作国: ヴァロリア&シテ・フィルム作品
配給: なし


あらすじとコメント

前回の「サファリ大追跡」(1969)で追尾隊副官を演じたミシェル・コンスタンタン。一度見たら忘れ難い風貌の持ち主である。その彼が同じ年に出演したフランス製ノワール。刑事コンビの地道な捜査を描きながら上層部批判をも描いた佳作。

フランス・パリ

辣腕刑事レオネッティ(リノ・ヴァンチュラ)は、泥酔した弁護士のバカ息子を逮捕したことから、父親の逆鱗に触れ左遷させられた。

当然、退屈な日々だ。そんなある日、かつての上司から連絡が来る。若い女性刑事と組んで映画館に出没する変質者を逮捕する業務があるが手伝わないかと。気の進まぬ案件だが現状よりはマシだ。

相棒はジャンヌ(マルレーヌ・ジョベール)で、二人は次々と痴漢を検挙していくが、彼女は嫌な思いをするのでストレス過多に陥っていく。

やがて二人に行方不明者の捜索任務が来る。やっとマシな仕事だと二人して喜ぶが、5年前から行方が掴めず手掛かりは最後に住んでいた住所のみで、それ以外まったくない状況。

そんな男を8日以内に探しだせと・・・

警察批判を強調させる刑事ドラマの骨太佳作。

左遷された暴力型ヴェテラン刑事と少年課から移動になった若き美人警官。

ただし、彼女の方は女を売り物にしたくはないタイプ。俄か仕立てだが、割と上手く機能し名コンビ誕生と相成なる。

実はそれには裏があり、上層部が主人公の腕を見込んでの様子見であった。真の目的は殺人事件公判の証言者を探しだすというもの。

裏社会にも通じているが尻尾を出さない被告人で、このままでは公判勝利は難しい。だが、すべてを知っているからこそ身を隠したに違いない男。そんな証人の捜索なのだ。

当然、主人公コンビにはそのことを伏せたままでの任務である。

その二人が地道に捜査を進め徐々に失踪者に近付いて行くが、都度壁にぶち当たる進行。

余程のキレモノだと思わせるが、だからこそ燃えるタイプ二名なのだ。しかも彼らとは別に、刑事と名乗る二人組が常に見え隠れする。

コンビは一体誰だろうと推理していくと、どうやら証言されてはマズい被告人の手下らしいと。

そこからは直接対峙はないが、どちらが先に見つけだすかというシーソ−・ゲーム的展開も加味されてくる。

制作年度を考えれば、年が離れ思考性も異なる男女の刑事コンビという設定に妙味を感じる。

冒頭はリノ・ヴァンチュラがどれほど直情型で短絡的かを見せつけるが、以降はアクションを登場させないし、ヒロインである刑事も中々の努力型で繊細さも兼ね備えるタイプ。

ゆえにお互いの足りない部分を補い合うというバディものとしても魅力的。とはいえヒロイン役のジョベールは出演承諾後に降板を申し出て、皆との関係性がギクシャクしたとか。それでも本作の彼女は魅力的である。

監督は、実際の服役経験があるジョゼ・ジョヴァンニ。ゆえにどこか反骨精神の持ち主で単純な警察称賛映画など作るはずもない。

本作も然りで、根底に流れるのは、いかにものノワール的発想と展開。

未公開でビデオ発売のみなので知る人は少ないかもしれぬが、監督ジョヴァンニ、主演ヴァンチュラ、脇にミシェル・コンスタンタンである。

とくれば食指が動くノワール・ファンもいるだろう。

地味ながら血の冷たさを感じさせる佳作。

余談雑談 2026年9月19日
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