スタッフ
監督:ジェラール・ウーリィ
製作:ロバート・ドウフマン
脚本:G・ウーリィ、ダニエル・トンプソン、マルセル・ジュリアン
撮影:クロード・ルノワール
音楽:ジョルジュ・オーリック
キャスト
ブーヴェ / ブールヴィル
ルフォール / ルイ・ド・フュネス
プルーク / テリー・トーマス
ジュリエット / マリー・デュボア
カニンガム / クローディオ・ブルーク
マッキントッシュ / マイク・マーシャル
アシュバッハ / ベンノ・シュターゼンバッハ
マリー・オデル / アンドレア・パリシー
ジェルメーヌ / コレット・ブロッセ
日本公開: 1967年
製作国: フランス レ・フィルム・コロナ作品
配給: 東和
あらすじとコメント
「突然炎のごとく」(1961)でヒロインとは異なるタイプながら印象的に登場したマリー・デュボア。可愛い系女優だが、日本では大人気とまではいかなかった。今回はそんな彼女が出たフランスでは大ヒットを樹立したコメディにする。
フランス、パリ
第二次大戦下、ドイツに占領されていたころ。イギリス空軍が夜間空爆作戦を決行していたが、プルーク隊長(テリー・トーマス)の機が被弾。何とか帰還を試みたが方向を間違い、パリ上空にでてしまった。
当然、そこでも対空砲火を浴び、乗機員二名にモスク内蒸気風呂で落ち合おうと告げ、バラバラにパラシュートで降下した。隊長は動物園に、ひとりは気弱なペンキ職人ブーヴェ(ブールビル)の外装塗装足場に着地。ところがそこがドイツ軍本部の隣。ペンキがこぼれ将校にかかったことから、さあ大変。結果、二人して逃げることに。
最後の一人はオペラ座屋上に降下。そして逃げ込んだのが指揮者ルフォール(ルイ・ド・フュネス)の部屋で・・・
友軍兵の脱出に巻き込まれる二人の男を描くコメディ。
気弱なペンキ職人と芸術家肌の指揮者。この設定は完全なる漫才のボケとツッコミで、日本人ならすんなり受け入れられる設定。
そんな漫才的コンビが助けるのは三名のイギリス空軍兵。コメディ作品であるのでドタバタあり、サスペンスありと波乱に富んだ展開を見せる。
先ず、おかしいのが爆撃作戦名が『二人でお茶を』。当時は誰もが知るスタンダード曲であり、分かりやすいメロディ・ラインでもある。
だからかバラバラに降下した三名が蒸し風呂内で落ち合う時のサインは、その曲を口ずさむというもの。
そんな隊長は立派な口髭の持ち主。つまり、いかにもイギリス人なので他の仲間は間違わないだろうと剃ってしまう。
ところが、二人は自らは行かず各々が主役であるフランス人二名に依頼するから、三名の初対面同士で探し合うので面倒なことになる。
薄暗い蒸気が充満した蒸し風呂でタオルを被ったり、口元を隠したりしつつ曲を口ずさむ。その中にドイツ軍の将校もいたりするから、その後の展開がややこしくなる。
そういったドジと幸運の繰り返しで転がる展開。ただし、やはり海外のコメディ。「笑いのツボ」が微妙に違うし、言葉遊びなど理解しづらいことも多数。
それでも本作はフランス公開当時大ヒットを記録し、1997年のジェームス・キャメロンの「タイタニック」まで動員数、興行収入を抜かれなかった記録を持つ作品。
戦争映画大作でもあり、ドタバタ喜劇で当時のコメディ系大スター二人の共演だし、イギリスからは口髭系コメディアンとしてハリウッド映画にも多数出演しているテリー・トーマスも参加し、いかにもイギリス系演技を見せてくる。確かに他のフランスのコメディ映画よりは分かりやすくノリやすい作劇と内容ではある。
シニカルで斜に構え、他人との差異こそが自慢と謳う国民性は、何やかやと言っても、結局この手のコメディが好きなんだなと勉強にもなった。
だが、誰にでもおススメする作品でもないのが正直な感想の作品。


