余談雑談 2023年7月1日

沖縄滞在中。

今回は、遂に今までの人生の厄が落ちたのか、東京を発つ日に沖縄は梅雨明け。よしよしとか、しめしめと喜び勇んで来沖。

ただ、今回は那覇に6泊で完全ノープラン。元気なら、一泊ぐらい別な場所へ旅でもしようかと漠然と考えてはいた。沖縄内の未知の場所に、である。

去年の秋は脚に菌が入り象足の如く腫れ、残り2泊を無駄にして定価で片道航空券を買って戻った。そして点滴入院までした。

その思い出がどうにも付き纏い、事前に様々な予約を入れることを躊躇った。

何とか脚の状況は改善はされた。だが、やはり本調子とまでは戻らないから癪だ。朝から酒を飲むから車は運転しないし、かといって本島の観光地スポットは、以前にほぼ網羅した。観光客向けに新スポット続々誕生とテレビ等で煽っているが、自分の趣味とは正反対だし絶対に素直に乗ってやるもんかと心に誓っている。そもそもスィーツとか契り系恋人のスポットなど一切関係ないし。

結果、場当たりに。宿泊先は前回と同じで簡単な無料の朝食が付く。これは有難い。昔はホテル近辺に24時間営業の食堂が数店あったが、去年は一店舗になっていた。だから無料朝食は嬉しい。洗面所のソープ類も壁付けではなく独立したもの。洗面台は泡になるソープが別にあり驚いた。ホテル自体が進歩している。

夜は馴染みのビール屋から、いつもの少し上品な沖縄小料理屋へとハシゴ。ビール屋では去年の脚の悪化で早期退散を覚えていてくれて、その後どうですかと入店するなり言われた。覚えていてくれて嬉しくなる。思わず、心の中で『ただいま』と呟いた。

二日目の朝は快晴。なので近くの離島便発着の港へ出向くことにした。朝は出発便が多く、これから向かう人々は皆が楽しそうだ。乗船券発売所が入るビルからでると4つの離島方面へのフェリー乗り場。小さな高速艇は、そこではなく小さな川を挟んで別な桟橋が乗り場になっている。フェリー乗り場から5分はかかる距離。

中には小型船に遅れそうなのか、数人が駆け足で桟橋へ行く人もいて面白い。しかも何故か若い女性グループのみだ。まあ、それなりの年齢者は段取り良く行動するかな。それに炎天下の駆け足は負担が大きいだろうし。

やがて時間差で汽笛を鳴らしては出港していく船舶。なんとも旅情を感じる。一艘は何度か乗ったフェリーで行先の思い出が甦る。時代に抗って昔のまま時間が止まったような雰囲気が好きで幾度となく通ったが、それも数年前にイメージが一掃された。

経済的にも大変だろうし、インバウンドを含め観光客は激増し、島民の往年のリズムではクレームが多くなったようだ。そこに本州系からの移住組がやってきて観光客のニーズを図り、作られたパラダイスへと変貌していった。結局、本島でも然りだが、余所者が幅を利かせ既に乗っ取られた印象が強い。彼らはドライだし、商売っ気が際立つ。自分の性に合わないので少しでもケチ臭いことを言うと即座に無視される。

その島に生まれ育った男を知っているが、優しかった母親は那覇に移住し、たったひとりで簡単な海用品のレンタルをしている。店を譲れと幾つも話が来て閉口していると。いつの間にか、自分ももしかしてそっち系の回し者じゃないかと疑念の目を向けてきた。それで島に行くのを止めた。思い出は綺麗なままで仕舞っておきたいし。

その島に向うフェリーを見送る。デッキに居る観光客は、こちらを見たり先の海原を眺めたりと皆が嬉しそうだ。どうぞ楽しんで来てと思う。自分とは違う視点ならきっと楽しいだろう。

そんな思い出が甦り、自分にとっては簡単に乗船できるが、どうにも遠くなった島だ。それでも澄んだ青空に真っ白な雲、そして海風が心地良く吹き抜けるので暑いだけではないのが、快感をもたらす。

二日目も同じで、違ったのは昼の食堂。夜はビール屋再訪。するとTVで真っ青な海が真っ赤に染まっている映像が。何と沖縄最大の名護にあるビール工場から冷却水が流失して赤く染めたと。何ともかき氷のブルーハワイが「氷イチゴ」に変貌てな印象。暇だし明日は嫌味で見に行くかと言うと、マスターがならば港から高速艇が出てますよと言うじゃないか。

晴天の霹靂。二日続けて時間を潰した港じゃないか。今回は船に乗ることはないと思っていたから驚いた。しかも名護経由で本部(もとぶ)まで1000円で行くと。

本部は何度か通過だけした場所で、いつか行ってみたいと思っていた場所のひとつ。マスターに尋くと美味しいそば屋があると。だが、高速艇は夕方のみなので帰路はバス旅。取り敢えず一日時間が潰せるので決定した。

長くなったので続きは来週。

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