遂に、というか、やっとと言うべきか、英国製スリラーの金字塔「絶壁の彼方に」(1950)のDVDが発売される。
ビデオで発売されたが、すぐに廃盤なり、以後、まったく発売される気配がなかった。以前、ネットではセル・ビデオが2万円以上で売られていたような代物である。
しかし、現在は配信や無料動画で鑑賞が当たり前の時代にDVDなど誰が購入するのかとも思うが、それでも食指が動くのは間違いない。
自分の映画鑑賞史上ベスト5に入るほど好きな作品でもあるし、ここでも随分と前だが紹介した。
往年の英国スリラーは大好きなジャンルのひとつでもあり、ここでも随分と扱ってきた。
物語よりも白黒の陰影が芸術とまで感じられるほど見事な「第三の男」(1949)。ヒッチコックの英国時代の代表作で走行中の列車から貴婦人が突然消える「バルカン超特急」(1938)。離れ離れになった父娘の再会の裏にある陰謀を描く「ミュンヘンへの夜行列車」(1940)。
小型核爆弾を開発した老博士が核の恐怖を訴えるためにロンドンで爆破させると脅迫する「戦慄の七日間」(1950)。
異国の地で恋人を殺したドイツ人船員と虐げられた少女との不思議な交流を描く「追いつめられて・・・」(1959)。オンボロ機関車での決死の逃避行を描く「北西戦線」(1959)。
こう列挙してくると、やはり「絶壁の彼方に」は買いだな。
後は、字幕付き国内盤で発売に期待しつつ、無理だなと思うのは、日本軍上陸の恐怖から牛の大群を連れオーストラリア大陸を縦断する「オヴァランダース」(1946)と、砂漠横断の艱難辛苦を、一杯の冷えたビールを目標に奮闘する「恐怖の砂」(1958)だな。
どれも忘れ去られた感のある映画ばかりだが、自分の映画好きを決定付けた作品群でもあるので、もう一度、再鑑賞してみるかな。
芸術の秋とも言うしね。


