スタッフ
監督:マーク・ロブソン
製作:ウィリアム・パールバーグ、ジョージ・シートン
脚本:ヴァレンタイン・ディヴィス
撮影:ローヤル・グリッグス
音楽:リン・ナーレイ
キャスト
ブルーベイカー / ウィリアム・ホールデン
ナンシー / グレース・ケリー
タラント提督 / フレドリック・マーチ
フォーニー / ミッキー・ルーニー
バレル / ロバート・ストラウス
リー / チャールズ・マッグロー
キミコ / 淡路恵子
ガンミッジ / アール・ホリマン
オールズ / リチャート゛・シャノン
日本公開: 1955年
製作国: アメリカ パールバーグ&シートン・プロ作品
配給: パラマウント
あらすじとコメント
「パリで一緒に」(1963)で、色男の脚本家を演じたウィリアム・ホールデン。彼がグレース・ケリーと共演し、日本でロケが行われた作品を選んだ。軍人の苦悩を描く戦争人間ドラマ。
日本海、朝鮮半島沖1952年の朝鮮戦争たけなわの頃。アメリカ海軍所属のブルーベイカー中尉(ウィリアム・ホールデン)が乗った戦闘機が、機の不具合から海上に着水した。すぐに母艦空母から救出のためヘリコプターが発艦。
無事、救助された彼は、空母に乗艦する提督(フレドリック・マーチ)から、激励の言葉をかけられるが消沈気味だ。そもそも弁護士出身の彼は戦争に懐疑的で、且つ、神経衰弱傾向でもあったからだ。それでも彼に気をかける提督は、励ます意味で、東京に愛妻ナンシー(グレース・ケリー)ら家族が来ていると告げる。休暇で家族水入らずで静養せよとの温かい考えからだ。
それでも彼は・・・
戦時下で苦悩するパイロットと周囲の人間を描くアクション・ドラマ。
神経衰弱気味の主人公。そんな彼を心配する上官や個性的な部下たち。そして最愛の家族。
そういった登場人物の中でドラマが繰り広げられ、やがて主人公に危険な任務が下って行くという内容。
設定は朝鮮戦争であり、日本が重要な発進基地として機能している状況。
海軍の空母がメインなので、横須賀が軍港として登場し、主人公家族が休暇を過ごすのは箱根の富士屋ホテルである。
しかも、主人公の部下たちが日本女性と恋のイザコザを起こしたり、家族で貸切風呂に入っていると日本人家族が当たり前に混浴として入ってきたりと、当時の、ありがちなステレオ・タイプの描かれ方で日本人が登場してくるので、複雑な気持ちにはなる。
しかも、恋のトラブルを起こす日本人ホステス役が淡路恵子である。だが、当時の淡路は悪女系の印象が強く、確かに上手いキャスティングだとも感じたが。
苦悩ばかりする主人公なので、些か興醒めする展開なのだが、彼の部下たちのキャラクターが面白く、救助ヘリコプターの操縦士で、目立つようにと常に緑色の帽子をかぶるミッキー・ルーニーや、本作の前年に、ホールデンがアカデミー主演男優賞を獲った「第17捕虜収容所」(1953)で共演したロバート・ストラウスが再登板しているなど、そちらの方が興味を惹かれる。
海軍が全面協力したので、空母やジェット戦闘機など、本物の迫力はあるし、それなりにクラッシュもさせるので製作費は掛かっていると感じさせる。
ラストのアクションも、実写とミニチュアの上手い融合で、そこそこの迫力があるし、グレース・ケリーの入浴シーンなどサービス・カットもあるので、それなりに楽しめはする。
だが、どうにも中途半端な印象を受けるのは舞台が日本であることと、主人公のキャラクター設定に興味を惹かれないことだろうか。
悪くはないのだが、何だかな、とも感じる戦争アクション。


