スタッフ
監督:古厩智之
製作:富山省吾
脚本:古厩智之
撮影:清久素延
音楽:パシフィック231
キャスト
葉沢里美 / 長澤まさみ
相田航一 / 小栗旬
四谷部長 / 伊藤淳史
竹内和義 / 塚本高史
図師先生 / 鈴木一真
笹木先生 / 須藤理沙
オババ / 吉田日出子
豪原 / 荒川良々
葉沢良行 / うじきつよし
脇田先生 / 平泉成
製作国: 日本 『ロボコン』制作委員会
配給: 東宝
あらすじとコメント
学園ドラマは数多く作られたジャンル。しかも『スポ根』モノも人気。それを面白い着想で作った作品にした。
山口県、徳山市5年制の高等専門学校に通う里美(長澤まさみ)は、やる気の全くない生徒である。課題だって、何も製作せず市販品にマジックで顔を描いただけで平気で提出するようなタイプ。
そんな彼女は、一ヶ月の補習授業を言い渡されるが、「ロボット部」への参加で免除と言われ、そっちがラクそうだと頷いた。ただし、そには二つの「ロボット部」があり、片方はエリート軍団。当然、そちらではなく3名しか部員のいない「第二ロボット部」への入部だ。
気の弱そうな部長の四谷(伊藤淳史)、コミュニティ障害気味の設計担当、相田(小栗旬)、遊んでばかりで、ほぼ幽霊部員の竹内(塚本高史)。何にも分からないし、テキトーに過ごそうとする里美だったが、すぐに「ロボコン」あり、自校が開催校だと知る。
そこで「運転担当」として、半ば強制的に参加と相成り・・・
高校生が技術を競うロボット・コンテストを描く青春ドラマ。
今や人気を博す「全国高等専門学校ロボットコンテスト」。高専学生がアイディアを駆使し課題を競う競技大会である。
本作は実在する高専を舞台に落ちこぼれ弱小チームが善戦し、優勝を目指すという、ある意味、「スポ根」ならぬ『ロボ根』モノと呼べる作品。
理系の高校生が若い才能と技術を磨き競っていく。しかも、試合には様々なロボットが登場してきて、嬉しくなる。
当然、ヒロインのいる部は「第二部」で、エリート意識の高い「第一」に目の敵にされている。
部長も設計担当も、第一部からの落ちこぼれ組。当然、やる気もあるんだか、ないんだかという態。
それを見てヒロインが一念発起して、難関をクリアしつつ、まとまっていく。
要は落ちこぼれたちが努力して頂上を目指すという、実にありがちな設定である。
しかし、それがスポーツではなく、「ロボット」という着目点勝利の作品でもある。
自校開催では敗退するが、アイディア部門で通過し、同じロボットの品質改善をしつつ全校大会へと挑戦していく。
その過程で、全校大会直前に顧問の教師の思惑で合宿と称して温泉宿に住み込みで働かされたり、ヒロインに引き摺られて成長しやる気を出していく部員たちの姿をコメディ要素を散りばめつつ描いていく。
本当に高専生徒が考えたのかと思うほど立派な技術。それでも突拍子もないデザインに見えながら実用可という面白さ。
中には、勝負よりも独自のアイディアを披露することを優先するグループもいたりして微笑ましい。
そういう点は若い才能と目立ちたがり精神が混在し、成程、戦後の日本は、この手の人間たちが、ある意味、牽引してきたのだろうと推察できる。
激しいバトルでもなく、汗と泥まみれになる試合運びでもないのに、これほど、嬉しくニコニコしながら見られるコンテストは、多くの人を惹きつけるのも頷ける。
若者の成長記録でもあり、十代の技術力にも驚かされる好編。


