劇映画 沖縄   昭和45年(1970年)

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スタッフ
監督:武田敦
製作:山本薩夫、伊藤武郎
脚本:武田敦
撮影:瀬川浩
音楽:渡辺宙明

キャスト
玉那覇朋子 / 佐々木愛
島袋三郎 / 地井武男
古堅秀定 / 中村翫右衛門
ヤブ / 戸浦六宏
玉那覇さわ子 / 佐々木すみ江
山城宗昭 / 加藤嘉
玉那覇カマド / 飯田蝶子
佐久川 / 鈴木瑞穂
米軍通訳 / 草薙幸二郎
高宮城良秀 / 花沢徳衛

製作国: 日本 「沖縄」製作上映委員会


あらすじとコメント

個人的に好きな地域「沖縄」。今年2022年は沖縄返還50周年でもある。そこで日本返還前に製作された反米を謳う作品を紹介してみる。

沖縄、金武米軍の基地拡張のため、先祖代々受け継いできた農作地を追われることになった農民が多くでた。その中に島袋(地井武男)がいて、彼は米軍から盗むのは「戦果」だと刹那的に生きる青年だった。

ある日、軍敷地内に忍び込むと朋子(佐々木愛)と黒人とのハーフである弟の亘(トニー和田)が付いてきた。朋子らは村長にいいように使われる祖母(飯田蝶子)に閉口しつつ、何とか少しでもマシな生活を送りたいと基地内で薬莢拾いをしようとしていたのだ。

しかし、一向に生活は向上せず、遂には敷地に面した農作地で作業をしていた祖母に演習中の米軍機の流れ弾が当たってしまい・・・

虐げられ続けた沖縄人たちの苦悩と団結し蜂起していく姿を描く社会系ドラマ。

戦後占領され日本に復帰するまで27年の年月がかかったのは事実。その中で、住人たちは日本国籍を保有できず自治権も一応認められたが、やはりアメリカの統治下であった。

敗戦国だから当然かもしれぬが本土と違いアメリカが第二次大戦後も朝鮮、ヴェトナムと続いていった戦争での軍事拠点という位置付けが大きくなった。

その中で、アメリカに喰い入り利権や権力を手に入れようとする人間もいるし、最後まで土地を返せと訴え続けながら他界していく住民も多くいた。

完全に米軍主導ですべてが進み、下々は常に底辺でしか生きられない。それにより家族がバラバラになったり、生きていくために密輸から売春をも厭わない人間も登場してくる。

そして主人公やヒロインが結果的に組合運動に加担していき、それこそが「人間は一人では脆弱だが、団結すれば勝利を得られる」と声高に謳う左翼思想を賛美する作劇で進行していく。

製作されたのは丁度70年代安保闘争の時。実際に起きた軍需工場の組合員たちの結集と蜂起が最後のクライマックスで描かれていく。

歴史的背景を説明し、数多くの善悪双方の人間が登場して来るので昭和30年と十年後の二部構成で描かれる、ある種の大河ドラマでもあるので上映時間は3時間を超える長尺。

本島中央に位置するキャンプ・ハンセンがメインであり、近くの演習場として使用される伊江島、那覇の国際通り、ゴザのゲート通りなど、白黒ながらヴェトナム戦争下の沖縄がロケされリアルに登場してくる。

現在、沖縄を訪れる観光客には関係ない歴史だろうし、島民にとっては今後も一生続いて行くであろう生活の一部として当然に存在する米軍基地。

それに対し忸怩たる思いを抱き続ける人間も多くいるのだろうと考えさせられる問題作。

ただし、物事は広角的に捉えらえるべきだとも、逆に想起させられるプロバガンダ映画とも感じた。

余談雑談 2022年4月4日
今回の都々逸。「粋のふところ探ってみたら 色の手本がたんとある」『遊び人』ってことですよね。昔のTVドラマでいえば「遠山の金さん」か。個人的には随分と憧れたもんだ。結果は、人生など夢も希望もないと思い知ることになったが。それでも、やはり『粋...